100億光年の孤独

ぼくらはどこから来て
どこへ帰ってゆくのだろう
夜空の星にきいても
答えはない
 朝露に光る蜘蛛の巣
 無限に膨張するコスモス
ひねもす考えても
答えはない
100億光年の孤独
誰かそちらにいますか?
100億光年の孤独
僕はここにいるよ

ぼくらはなぜ出会って
なぜ別れていくんだろう
微笑む君にきいても
答えはない
 冷めたカフェラテの紙コップ
 捨てる君は携帯をハングアップ
これからどこへいこうか
答えはない
100億光年の孤独
誰かそちらにいますか?
100億光年の孤独
僕はここにいるよ

あなたは誰ですか
そして僕は誰ですか
鏡に問いかけても
答えはない
 毛先の反った歯ブラシ
 気楽なひとり暮らし
「ただいま」とドア開けても
答えはない
100億光年の孤独
誰かそちらにいますか?
100億光年の孤独
僕はここにいるよ

死んだらどうなんの
また生まれ変われんの
死人に口なし
答えはない
こんなぶさいくな毎日を
生きていてなんになるの
自分で見つけなきゃ
答えはない
100億光年の孤独
誰かそちらにいますか?
100億光年の孤独
僕はここにいるよ

100億光年の孤独
誰かそちらにいますか?
100億光年の孤独
僕はここにいるよ

応答せよ
応答せよ
応答せよ

落涙
忍ぶれど色めく恋は
春野に芽吹く名もなき花
桃色の吐息残して
散りゆく桜知る人なし
はらはら舞い落ちる
うつせみの命よ
そなたの心に降り積もれ
君恋し 君恋し
我が衣手は乾く間もなし
黒髪の 黒髪の
乱れし森に落涙せよ

たまゆらの夢見し恋は
夏山の端にいざよふ月
花影に相見しときの
まばゆき瞳いとうつくし
 くるるるゆふぐれに
 くるへる八咫烏
 そなたのもとへと連れて行け
君恋し 君恋し
我が身焦がして燃え上がる
くれないに くれないに
血しぶく空に落涙せよ

たはむれに終わりし恋は
もみじひと葉の命なり
音もなく川面に落ちて
岩打つ波に泡と消えよ
 ひらひら舞い踊れ
 てふてふの御霊よ
 そなたの手のひら舞い降りろ
君恋し 君恋し
我をつくして愛せども
無常なる 無常なる
神なき修羅に落涙せよ

いたづらに過ぎゆく時よ
冬枯れの野に君は眠る
旅に死す君の面影
とわに消えまじ笑顔のまま
 さやさやささやいて
 きらきらきらめいて
 つれなき憂き世を輝かせ
君恋し 君恋し
我彼岸まで君を愛す
慈悲深き 慈悲深き
母の大地に落涙せよ
リストカッター
どうしようもなく自分が嫌い
だからこのまま消えてしまいたい
なんとなくみんなが恐い
だからこのままそっとしておいて
大人にもまだなれなくて
子どもにもかえれない
生きてるの? もう死んでるの?
それすらわからない
青いカミソリ 白い手首に
赤い血が走る
生きてる わたし生きてる
悲しいくらいに生きてる

たえがたく自分は醜い
だから愛する資格なんかない
やるせなくあなたが恋しい
だからこのままいてもいいですか
幸せにもまだなれなくて
不幸にもなりきれない
生きてるの? もう死んでるの?
それすらわからない
青いカミソリ 白い手首に
赤い血が走る
生きてる わたし生きてる
淋しいくらいに生きてる

わすれがたく空は澄んで
だからいつかは還ってゆける
かえがたく世界は在って
だけどいつかは笑ってくれる
ふつうにもまだなれなくて
狂うこともできない
生きてるの? もう死んでるの?
それすらわからない
青いカミソリ 白い手首に
赤い血が走る
生きてる わたし生きてる
愛しいくらいに

青いカミソリ 白い手首に
赤い血が走る
生きてる わたし生きてる
愛しいくらいに
ダウン
青いPOTの煙に揺らぐ
君の面影
長いドレッドの髪を揺らして
なにを歌うの
壊れた時代 壊れた家族
壊れた秩序 壊れた愛を
それでも死ぬなというなら
生きても死んでいるんでしょう
down down down down
down down down down
空が落ちてくる

白いDOOPをスプーンで炙る
君の面影
痩せた背中をひとり丸めて
なにを描くの
失くしたビジョン 失くした希望
失くした未来 失くした夢を
それでも生きろというなら
死ぬまで生きのびましょう
阿吽阿吽阿吽
阿吽阿吽阿吽
まだ息がある

黒いM Mをむしゃむしゃ食べる
君の面影
のびた顎髭片手でさすり
なにを語るの
落とした涙 落とした言葉
落とした歴史 落とした今を
それでも許せというなら
すべてを抱きしめましょう
dawn dawn dawn dawn
dawn dawn dawn dawn
夜が明けてゆく
闇が明けてゆく
今日が明けてゆく
旅立ちの歌
もしも君が傷ついたり つまずいたり へこんだら
青いネガは部屋に捨てて 旅に出てみないか
空に抱かれ 海に抱かれ 陸に抱かれ 夢見る
見知らぬ街 見知らぬ人 見知らぬ自分
せまいせまい平均台 列にならんで
背中押されどこへむかう
落ちろ落ちろ! そして目覚めろ
地面が君を受けとめる
風のように 鳥のように 川のように歌うよ
へたくそでも君にとどけ旅立ちの歌

もしも君がひきこもって つらい思いするなら
冷めた涙雨に流し 旅に出てみないか
森と遊び 虹と遊び 影と遊び 見つける
変わる景色 変わる気持ち 変わる自分を
走る走る暴走列車止まらないなら
窓を開けて外へ飛びだそう
逃げろ逃げろ! そして旅立て
大地が君を歩ませる
花のように 草のように 月のように歌うよ
つたなくても君にとどけ旅立ちの歌

まわるまわる星のうえで旅をつづける
人生はめぐる輪のように
生まれ死んで 生まれ死んで 生まれ
もう一度君と出会うんだ
君のままに 在るがままに 愛のままに歌おう
不器用でも天にとどけ旅立ちの歌
へたくそでも君にとどけ旅立ちの歌
つたなくても君にとどけ旅立ちの歌
ラララ
Dead mother(日本語訳)
SHE TAKES MY HAND IT'S ALWAYS COLD
WE'RE CROSSING A MORNING FIELD
GRASS IS WET HAZE AND SWEAT
I FIND A PRETTY FLOWER
WHEN I PICK IT UP AND TURN AROUND
SHE IS GONE
BUT IT'S OK WITH HER
BECAUSE SHE ALWAYS LEAVES ME ALONE
DEAD MOTHER IS THE MOST BEAUTIFUL MOTHER
DEAD MOTHER IS THE MOST BEAUTIFUL MOST BEAUTIFUL
MOTHER

SHE CALLS MY NAME IT'S ALWAYS CALM
WE PLAYING AT DISNEYLAND
PETER PAN IS NEAT AND CAPTAIN HOOK IS MAD
I CAN'T HOLD MY PEE
WHEN MY PANTS GET WET AND I CALL AROUND
SHE IS GONE
BUT IT'S OK WITH HER
BECAUSE SHE ALWAYS LEAVES ME ALONE
DEAD MOTHER IS THE MOST BEAUTIFUL MOTHER
DEAD MOTHER IS THE MOST BEAUTIFUL MOST BEAUTIFUL
MOTHER

SHE LOOKS INTO MY EYES THEY'RE ALWAYS SAD
WE'RE STAYING IN ABONDONED HOSPITAL
THE BED IS DUSTY AND THE NEEDLE IS RUSTY
I BRING IN DOCTOR CALIGARI
WHEN I SET THE MORPHINE AND LOOK AROUND
SHE IS GONE
BUT IT'S OK WITH HER
BECAUSE SHE ALWAYS LEAVES ME ALONE
DEAD MOTHER IS THE MOST BEAUTIFUL MOTHER
DEAD MOTHER IS THE MOST BEAUTIFUL MOST BEAUTIFUL
MOTHER

彼女はぼくの手をとる
それはいつも 冷たい
夏の草原の朝
濡れた草 霞 汗
可憐な花を見つけた
摘みとってふりかえるとママはいない
It's OK おいてかれんのは なれてるもん
死んママ いちばんきれいなママ
死んだママ それは いちばんきれいな いちばんきれいな
……ママ

彼女はぼくの名を呼ぶ
それはいつも静かに
ディズニーランドの午後
ピーターパンはイケてるしキャプテンフックはイカれてる
オシッコがもれそう
ズボンを濡らしてふりかえる ママはいない
It's OK おいてかれんのは なれてるもん
死んだママ いちばんきれいなママ
死んだママ それは いちばんきれいな いちばんきれいな
……ママ

彼女はぼくの目をのぞきこむ
それはいつでも哀しそう
捨てられた病院の夜
ベッドの埃 注射器の錆び
カリガリ博士を呼ぼう
モルフィネを入れふりかえる ママはいない
It's OK おいてかれんのは なれてるもん
死んだママ いちばんきれいなママ
死んだママ それは いちばんきれいな いちばんきれいな
……ママ
青空
天井に青空を貼った
もう僕の部屋には雨は降らない
東急ハンズのチープな壁紙
プリントの空に雲がプッカポッカリ
雨漏りのトラウマをかくす
バンドエイドさ
空のハンドメイドさ
天井に青空を貼った
もう僕の部屋には雨は降らない
ひとりで貼ると大変だった
誰か支えて空が落っこちっちゃう
しわしわに空気がはいる
模様がずれる
僕はやっぱ神様になれない
心にも青空を貼った
もう僕のほほには雨は降らない
昔打ったホッチキスで
指をひっかく赤い薔薇が咲いた
棘はそのとき抜いとかないと
未来の自分をいつか傷つける
Itユs my blue sky my blue and blue sky
Never gonna rein Never gonna rein
Itユs my blue sky my blue and blue sky
Never gonna rein Never gonna rein
Itユs my blue sky my blue and blue sky
Never gonna rein Never gonna rein
Itユs my blue sky my blue and blue sky
Never gonna rein Never gonna rein
おまえのしたごけ舌苔を陽にさらせ
ジャンクこそ神だ
静脈に突き刺さる針の痛み
それが祈りだ
真夜中の迷路 雪解けの路地を
血走った眼球を落としそうになりながら走りつづける
どこだ どこだ どこだ
神はいったいどこに隠れているんだ
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

101 South 6th St Brooklyn
それがボクらの大聖堂だ
六〇畳にもおよぶ地下ロフト
日も射さず 風呂もなく 家賃も払えず
コンクリートの天井から下がるサンドバッグを殴りつづける
錆びついた鉄パイプのベッド
床に散らばる注射器と血痕
祈れ 祈れ 祈れ
ボクたちに許されているのは
ひたすら祈ることだけなんだ
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

深夜のJトレインには
森から逃げ出した小人たちが乱舞する
フルボリュームのカセットデッキ
極彩色のスプレーペイント
彼らは白雪姫を強姦した罪で
一生追われつづけるんだ
なんという幸福な一生だろう
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

「火をかしてくれないか?」
客待ち顔の娼婦にきいた
「フェラだけなら十ドルでいいわ ジャンクと同じ値段よ」
十四丁目で売ってる安物の香水がからむ
「火がほしいんだ」
礼儀上タバコを差し出したとたん
「うす汚い寄生虫!」
娼婦が投げつけた紙マッチがボクのほほを打つ
ひざまづいて拾おうとする後頭部に唾が吐き捨てられる
「あたしたちは体をはって生きてんのよ!」
娼婦より卑しい階級に堕ちた喜びを誰が知ろう
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

「撃っちまえ! 撃っちまえ!」
こめかみに当てられた銃口の冷たさ
暴漢はボクのポケットをまさぐり
十ドルの全財産を強奪する
大切なのは生きのびることだ
明日打つジャンクのためだけに
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

突然バンから飛び出してきた警官たちは
いっせいにボクにつかみかかる!
のどもとに食いこむ警棒
手をつかされたボンネットの渇望
足をけり広げる鉄板ブーツの欲望
やつらは自分のコカインが切れたときジャンキーを襲う
思う存分愛撫するがいい
残念ながら三パックは靴下のなかさ
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

おぞましい重低音の唸りをあげて
野犬の群が襲いかかる
街灯に閃くよだれと狂暴な牙
ボクのけがれた肉塊で飢えた胃袋を満たすがいい
奈落の井戸を落下していく
ひとつの
腐ったトマト
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

肛門に突き刺さった頭
肩車で愛人をかかげ
チューブから酸素をほおばる双生児たちよ
肛門にねじりこまれた拳
上腕筋の根本まで腸内に受け入れる苦行僧よ
「いったいなんのために?」
子孫を残すためだけに愛を語る愚かな質問はやめろ
悟りを開くためだけに禅を組む安全な修行をやめろ
極北の苦悩を受け入れるものだけに
門は開く
 おまえの舌苔を陽にさらせ
さもなくば永遠にくたばれ!

イーストリヴァーに浮かんだ友よ
炭酸ガスで膨らんだ水死体を引きあげるな
親もとからくすねたジャンクの名は
「青い月ブルームーン」
夜の海を漂う風船は
惑星の泡となって月へ帰る
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

セント・ヴィンセント・ホスピタルによこたわる友よ
同じジャンクを分け合った針兄弟よ
「エイズは悪魔なんかじゃないよ
 ただでモルフィネの点滴を受けられるなんて
 ジャンキーたちが夢見た天国じゃないか」
おまえの留置針を今すぐ引き抜き
ボクの腕に突き立てろ
今夜もまた世界中の闇に
呪われた血液をいっぱいにつめた
針の雨が降る
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

白昼の路上で手淫する乞食よ
世界中の子宮に拒まれた精子よ
悲鳴をあげる主婦たち
のけぞり笑う女子高生の群
飽食に肥えたブロイラーたちを
酸性雨となって焼き溶かせ
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

みんなみんな狂ってて
それに気づいちまった不幸な連中だけが
至福の正気に到達できる
まるで狂人たちのションベンを毎日飲まされても
あんなおだやかに笑ってる便器のようだ
 おまえの舌苔を陽にさらせ
 さもなくば永遠にくたばれ!

亀の島に屹立する巨大な注射器
皇帝楼エンパイア・ステート・ビルディング
世界中の薬物信者たちがひれ伏す仏塔よ
赤いランプの灯った針先で
われわれの欲望を天にとどけたまえ
宇宙の毛細血管のすみずみにまで
この祈りがとどくよう
永遠にわれわれが不幸でありますように
幸福の罠から守りたまえ
おやすみ
ぼくのうででおやすみ
みんなわすれて
くろいまつげぬらして
あらいながそう
おやすみ ひとりぼっちじゃないよ
ひとみとじればあえるよ ここにいるよ
おやすみ あしためざめたらきっと
あたらしいいのち そっとだきしめるんだ

ぼくのむねでおやすみ
かおをうずめて
ひえたゆびをくるんで
うたってあげる
おやすみ おもいださなくていいよ
ゆめだったんだ すべておわったんだ
おやすみ あしためざめたらきっと
うまれかわるんだ すべてはじまるだ
おやすみ
おやすみ
おやすみ
おやすみ

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